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#4-第4話『冥土の土産に教えてあげる』
「流れでメイド喫茶?」
…自分で言ってなんだけど、何だ流れって。
そう思いながらもパンフレットを見直してみる。
「このメイド服、かわいいですよねー」
「そうだね、正統派のロングかと思いきや袖が七分で…あれ?」
「どうかしました?」
よく見てみれば、このモデルになってるのは…
「これ…詩歌じゃない?」
「えぇ!?」
慌てて鞄を漁りだす詩歌。
何を探しているのかは大方の見当はついた。
「はい、手鏡」
「あ、ありがとう……確かにわたしですね、これ…」
そう。
メイド服を着て笑顔でポーズをとっているのは、他でもない詩歌だった。
「他のとこのモデルってのは考えづらいし、ここで確定…かな?」
「そう…ですね、他に写ってる子達も、見覚えがあります…このメイド服作ってくれたの、確かこの子ですよ」
よかった。
やっぱり学園祭のことを引っ張ってきたのは正解だったかもしれない。
「順調に思い出せてるみたいでよかった」
「はい!だんだん学校の事は鮮明になってきましたよ!」
「と、なるとあとは…やっぱり、それ?」
「それって…”これ”、ですか?」
それ、あるいはこれ。
彼女が最初っから抱えていた、きれいなランプ。
「紫陽花のステンドグラスかな?凄くきれいだけど」
「モチーフは傘、ですかね?紫陽花の季節に合わせて」
「…何か、思い出せない?」
大事に抱えていたという事は、少なからず彼女の記憶に関係のある物だと思う。
けれど、それが何かが分からない。
「また何か、きっかけがあれば、思い出せそうなんですけど…」
「きっかけ、か…」
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第3話はメイド喫茶。ネタ枠2連続です。
第4話はついに、ライトの秘密に迫ります。
投票期限は24日(土)19:55まで、プール掲示板で受け付けます。
投票、ステージは終了しました。
22pt・【a】誰かの形見…?
2pt・【b】好きな人に貰った?
22pt・【c】これがぶつかって記憶喪失になったんだ!
aとcが同ptになりましたので、双方を合わせたストーリーになります。